死にたい人へのメッセージ(静)

自殺防止のメッセージ集(文章)

チャンスを確実にものにする五原則

負けが確定している勝負に挑むことは、無意味である

 

 

勝負に出るのなら、勝つ条件を一つでも増やすことが肝要

 

 

 挑戦することは称賛されるべきものです。

 

 まあ、無謀過ぎる挑戦というのはバカですが。例えば、昔ありましたが、盲目の人と、船のど素人の有名人のコンビでヨットを出して、太平洋横断に挑戦した企画がありましたが、たしか数日以内に頓挫して救助されました。捜索費用も全額税金持ちでしたので、その人は非難の集中砲火を浴びました。

 

 そんなバカげたチャレンジは別として、人類の歴史とは、挑戦の歴史でした。本田宗一郎が二輪及び四輪の製造に挑戦しなければ、今頃、ホンダのバイクも車もありませんでしたし、ホンダジェットも存在していませんでした。

 

 そう、挑戦することは素晴らしいことです。ただ、ここで孫子の兵法は重要なことを付け加えています。それは、[結果が出るならば]ということです。つまりは、結果の出ない挑戦は意味が無い、損しかないと断罪しています。

 

 兵法家とはすなわち、何千、何万もの軍勢を動かす責任を負う立場です。それは、己の策が失敗すれば、数多くの味方の兵士の命が失われるということを意味します。その兵士一人一人に人生があり命があり、家族があるので、出来る限り、兵士は五体満足で帰還させたいし、命も存続させねばならないのです。

 

 一生家の四畳半の狭い部屋に引きこもっておれば、確かに負けはしません。しかし、世間の同い年の者達がどんどん出世したり結婚したり子育てしている最中、自分は何もしていない・・・それはすなわち、究極の負けと言えます。故に、何も挑戦しないことが不敗という訳ではないのです。

 

 人間、生きている限りは、何かしら、挑戦せねばならないのです。

 

 

 [勝利の見通しが立つのは、勝利する為の条件が整っているからである。逆に、勝利の見通しが立たないのであれば、それは勝つ為の条件が整っていないことを意味する。条件が整っておれば勝ち、整っていなければ敗北する。そもそも、勝利する為の条件が全く最初から存在していなければ、100%敗北するだけだ]

 

 

 誰しも、負けたくはありません。勝負に挑む前に、勝つ為の条件を一つでも追加すること、それが肝要です。

 

 

勝つ為に必須の五つの条件

 

 さて、孫子の兵法では、勝つ為には、五つの条件が重要であると説きます。それは、以下のようなことです。

 

①敵の戦力分析をじっくりとした上で、戦いを挑むかどうかの判断が的確に出来ること

 これはすなわち、己の能力とか財力を把握した上で、取り組もうとしている物事の情報をもきっちりと把握しているかどうか、ということ。自分の置かれた立場や資金力や体力で、その対象の物事に挑戦して勝てるのか?よく考えねばならないということ。

 

②兵力に応じた戦い方が出来ること

 己の財力や能力に見合わない、無謀なチャレンジをしようとしていませんか?例えば、銀行から無理過ぎる借金をして、居酒屋経営の素人がいきなり中規模店を出店して、半年余りで資金繰りに困り果て、最終的には金目当ての殺人に手を染めてしまったバカな人も実際にいたのです。

 

 そのケースでは、銀行から五千万円もの借金はせずに、そもそも、居酒屋の修行を兼ねて三年程はどこかの居酒屋に勤めた後に、その間に貯めた金で小さな居酒屋を開けば良かったのだと思います。

 

③君主国民が心を一つに合わせていること

 これは、あなたの周囲の人達との人間関係が当てはまります。目標を共有する人物がいるのといないのとでは、その目標達成の困難さが変化します。パチンコの保留玉みたいに、パトロンみたいな協力者がいれば、もう激熱です。

 

④万全の準備を整えて、敵の不備に付け込むこと

 万全の準備とは、機会を逸しない為の準備のこと。目の前にチャンスが来ない時でも、常に備えを怠ってはならないということです。

 

⑤将軍が有能であり、君主が将軍の指揮権に干渉しないこと

 現代においては、その事業の協力者、パートナーのことです。有能なパートナーを得られれば良し、更には、そのパートナーと自分自身が100%の力を発揮できる舞台があれば、それは更に良いことです。

 

 

 以上、五つの条件を満たすことが出来れば、あなたの人生における勝率はグンと上がることでしょう。故に、具体的に己の置かれた状況に当てはめてみて、今後どうするか、じっくりと検討してください。

 

 とはいえ、やはり死にたい状態の人とか、その一歩手前の人にとっては、中々難しいでしょうから、とりあえず、生きる為に最善を尽くしてください、ということです。

 

 精神が弱り果てた状態であっても、やはり選択肢は複数あるものです。三つの道があるとして、なるべく生存確率の高い道を選択するということだけでも、勝つ(生き抜く)為の確率を上げることに繋がりますから。