さて、私は、もう何年も、まともに服なんて買っていません。というのも、ファッションには興味がないからです。
それで、服と言っても、安物の服しかありません。ブランド物の服というのは、全く持っていません。まあ、ユニクロをブランドと呼ぶのならば、ブランド物の服は持っていますけど。
とにかく、私は、過去に見栄を張った時もありましたが、もう今では、すっかりと、見栄を張るのは止めました。
昔、というのは、そう、私が30歳位の時ですね。29歳だったかなぁ?それまでは、まともなブランド物というのは所持したことがありませんでした。
しかし、その時は、なぜか、ブランド物に惹かれました。インターネットの画面で、欧米の高級ブランドの財布とか見たり、ドン・キホーテに行き、高級財布コーナーのショーケースを眺めたりしていました。
それで、実際に高級財布を買いました。わざわざ新宿のルイ・ヴィトンのお店まで行き、そこで約六万円も支払い、エピラインの長財布を買いました。あと、時期をずらして、ノマドラインの長財布も六万数千円で購入しました。
あと、ダンヒルの長財布も、横浜のデパートで約六万円も出して買いました。説明では、子牛の貴重な皮を用いた財布なのだとか。
その頃、なぜだか、そんなに高級財布ばかり揃えていました。ああ、思い出した。その頃、丁度、なんか、高級な長財布を使用すれば、金持ちになれる、という本を読んでいたのでした。
その影響で、高級な長財布を買い求めたのでした。
しかし、結果は、元々金もない貧乏人なくせに、そんな高い財布を三つも買ったせいで、余計に貧乏になってしまいました。
あと、財布の中に本物のゴールドを入れておくと金運がアップすると、風水の本に書かれていたので、約一万円出して、1gのゴールドバーを買い、財布に接着剤を用いて貼り付けていました。
あと、スーツも、必要無いのに、洋服の青山に行き、合計で四着もスーツを買ってしまいました。しかも、オフィスなんかには到底着て行けないような、派手めなスーツです。そもそも、オフィス勤めなんて全くする気もないのに、スーツを格好つけて四着も買ってしまったのでした。それも、それなりの値段はしました。
あと、スーツ用の革靴も、洋服の青山で買った7500円位の靴があったのに、わざわざ、新宿のメンズ専門のデパートに行き、紳士靴コーナーに行き、二足も革靴を買ってしまいました。
そこは、お客様の靴選びをサポートする専門の係の人がいて、その人にアドバイスを貰いながら、英国産の靴だったかな、それらを合計二足も買ってしまいました。合計六万円位しました。
でも、その後、自宅で履いてみると、キツいのです。洋服の青山で買った革靴は、ゆったりしており、何時間履いていても辛くはないのですが、この高級紳士靴は、ピッタリ過ぎて、足が痛いのです。
故に、その高級紳士靴は、倉庫の奥にしまってあるし、財布は、カッターナイフで切り裂いて捨てました。もう、二度と、こんなバカげたブランド戦略に乗るか!という決意表明の為でした。ゴールドバーも、財布と一緒に捨てました。金銀財宝への執着を捨て去る為に。まあ、本音は、接着剤で頑丈にくっ付いてしまっていたので、取り外せなかったからなのですが・・・。
安物の何倍もの値段を出してブランド物を求めた結果、このザマです。もう、ここら辺から、ブランド物に対する興味は薄れてしまいました。
要するに、金もないのに、ブランド物を買い求めても、意味が無いのです。それに、ブランド物というのは、ステータスです。故に、貧乏人がブランド物を所持しても、それは分不相応です。なぜなら、そのステータスに見合うだけの地位や名誉や金が無いからです。
貧弱な体のくせに、勇者が装着するような重たい鎧を着ても、不格好なだけです。金が無いのならば、正直に、安物でいいのです。
よく安物買いの銭失いには気を付けろ!と言いますが、それは、程度の問題です。財布にしても、三千円も出せば、十分に丈夫で良い品物が手に入ります。
時計にしても、60万円も出して新品のロレックスを買うような真似はせずに、安物のカシオのデジタル腕時計で十分なのです。私も今、1200円位で購入したカシオのデジタル腕時計のF91Wという機種を装着していますが、十分機能的です。不満はありません。
社交界なんかには身を置いていないので、見栄を張る必要は全く無いから、これでいいんです。
芸能人や有名人であっても、元々大金持ちだったのに、破産・破滅した人は数知れず。音楽プロデューサーの小室哲哉さんは、税引き後の貯金が100億円もあったのに、全部スッカラカンに浪費してしまい、挙句の果てには詐欺事件まで起こしてしまいました。
また、元プロ野球選手のスーパースター、清原和博さんも、現役時代に大金を稼ぎ続けていたにも関わらず、その殆どを浪費してしまったとさ。一晩に、銀座のクラブで300万円も浪費してしまっていたらしい。
挙句の果てには、覚醒剤で逮捕された。疑惑の段階で、本人は否定し続けていたが、実際に逮捕されたことで、その否定が全部嘘だとバレた。
本当に、一般庶民が一生かかってようやく稼ぐ金額を、単年で余裕で稼ぎ出す御二方が、こうも転落するとは、金遣いというのは怖い。要するに、これは見栄が原因の破産・破滅ですよね?
車も、清原和博さんは、新車の外国の高級車を、僅か10か月とか1年で手放しては、また違う新車の外国産の高級車を買う、といったことをずっと続けていたらしい。それだと、不凍液とかエアクリーナーなんて、一回も交換せずに手放したことになる。勿論、車検も一度も受けずに売り払ったのだろう。
まあ、そんな浪費を繰り返した結果が、転落ですね。アホの極みです。音楽、そして野球という、大金が稼げる可能性のある分野にて、超一流の才能と幸運に恵まれたにも関わらず、手に入れた大金を自分自身の見栄により雲散霧消させた・・・究極のバカですね。
でも、この[バカにならない]為の振る舞いというのは、案外、難しい。
私も実際、金もないのに高級財布を三つも買ったりしました。私の場合、直ぐに貧乏に逆戻りしたから直ぐに気付けたものの、小室哲哉さんや清原和博さんといった超大物は、稼いだ金が巨額過ぎて、スッカラカンになるまでに時間がかかったということなのでしょう。
車なんて、スズキのソリオで十分でしょう。六人位常に乗るのならば、ホンダのステップワゴンで十分でしょう。それならば、たとえ新車で買ったとしても、250万円以下で買えます。メルセデスベンツSクラスの新車のように、1200万円もしませんし、国産車なので、修理費用も安く済みます。
服も、高級ブランドではなく、ファッションセンターしまむらとか、パシオスでいいでしょう。パシオスっていうのは、関東とか関西にある安い服を売っているお店です。
私はこの前、ジーパンをGUで買いました。裾上げを含めて、二つで約六千円位でした。本当は国産のエドウィンとかを買いたいのですが、金が無いので仕方がありません。でも、こんな安物でも、十分に丈夫だし、良い品です。
まあ、要は、分相応な暮らしをしましょう!ということです。物品以外でも、食べ物であっても、貧乏ならば、無理して高級寿司店など行かずに、安い回転寿司とか、スーパーで半額シールが貼られた売れ残りの寿司セットでいいでしょう。
とにかく、見栄を張るのは止めよう!たとえ誰かが、その身に着けている品、そして乗っている車、そして食べ物に関してケチをつけてきたとしても、そんなものは無視すればいい。
それだけの精神的な強さは、この世を生きていく上で必須です。その程度のことは、努力して会得してください。